京都新聞に弊団体のイベント記事が掲載されました。

令和3年4月28日(水)付け京都新聞(夕刊)に「 洛中トーク東京でじわり人気 」として、創発プラトーフォームのアフタヌーンフォーラム「京語り」のイベントの紹介記事が掲載されました。

2021年(令和3年)4月28日 水曜日 京都新聞(夕刊) 掲載

【三十六峰】

◆受け入れ、心を配り、時にはいけずも・・・都人のたしなみやで。

洛中談議が東京で好評と。京都ぎらいは減るかな?

【本文】

洛中トーク東京でじわり人気

「洛中」育ちの京都人を東京に招き、語りを聞く集いがひそかな人気を集めている。イノダコーヒ本店(京都市中京区)に半世紀以上通う理髪店主や祇園のお茶屋の大おかみが登場し、京都の街場の文化や粋な心遣いを伝えている。

3月下旬、 都心のビルに約20人の「京都通」が集まり、中京区で理髪店を営む下前國弘さん(76)の話に耳を傾けた。

下前さんは京都人の話術について、時の権力者と向き合ってきた歴史背景から「旗幟を鮮明にすれば首がいくつあっても足りない。どちらにも理が立つ話をする」と説明。また、さりげない気配りとして、木屋町のばーで傘を忘れて出ていった客に、おかみさんが「傘を忘れてました」と言わず「傘が残ってました」と告げるよう店員に指示したエピソードを紹介した。

京都と東京の対比も交えたトークは独特の間合いで進み、1時間弱で終了。「しょうもない話でしたけどこんなところでよろしゅうございますか」と締めてコーヒーを口に含んだ。

喫茶名店の常連頭・祇園お茶屋の大おかみ 京都人の粋な心遣い伝える

下前さんを囲む「アフタヌーンフォーラム」は昨年8月に続き2度目。政治や文化を研究するシンクタンク「創発プラットフォーム」(東京都)が主催した。シンクタンクの理事で洛中生まれの元参院議員松井孝治さん(61)が、誤解されされがちな京都人の心配りや行為を正しく伝えようと、祖父の代から親交があり、イノダコーヒ本店の常連頭という下前さんに依頼した。

会場ではイノダコーヒ東京大丸支店の店長に出張してもらい、その場でドリップしたコーヒーを提供するこだわりぶり。今回のフォーラムには祇園新橋(東山区)のお茶屋の大おかみ加藤裕子さんが参加し、明治時代の祇園の名奴で、国際結婚した先祖の「モルガンお雪」について語った。

フォーラムの模様は創発プラットフォームのユーチューブチャンネルで無料公開している。 今週に3回目を企画したいという松井さんは「京都はいろんな人を受け入れ、その人たちが傷つかないように心配りをしてきた。東京もコスモポリタンの街であり、京都のことが一番分かるのは、ある意味で東京かもしれない」と話す。

(国貞仁志)